UStock.com | バリュー投資実践ブログ

初心者投資家がウォーレン・バフェット氏を見習いバリュー投資で米国株に投資するブログです。投資に対しての心構えや投資銘柄についてのお役立ち情報も掲載していきます。

ドラマ【下町ロケット】の佃製作所は投資先としてどうか?

      2015/12/25

メリークリスマス!れーさんです。

先日やっと「下町ロケット」の最終回を見ることができました。

今回はその主役である「佃製作所」は投資対象になるか否かです。

なお今回の記事はネタバレを多分に含みますので「まだ見てねーよ!」という方はどうぞ本編をご覧になってから読んで下さい。

スポンサーリンク

佃製作所に投資すると儲かるか?

半沢直樹から続く池井戸潤の作品である下町ロケットでしたが、とても楽しく見ることができました。

やっぱり大衆は「勧善懲悪」が大好きなんですよね(笑)分かりやすくて見た後の後味?もスッキリしていて楽しく見終えることができました。

 

で、そんな風に楽しんでみていたのですが、普段から株のことばっかり考えてる弊害?なのか見ている最中から「佃製作所に投資したらどうなるかなぁ」と思いながら見ていました。

 

皆さんはどう思いますか?

 

 

佃製作所はコモディティ企業

下町ロケットはとても面白くて録画してDVDにも焼いておいたほど好きなのですが、佃製作所は残念ながら投資対象にはならなさそうです。

 

なぜなら佃製作所は以下の記事↓でも説明している「コモディティ企業」になるからです。

消費者独占型企業とコモディティ型企業。投資家の命運を分ける条件。

 

佃製作所の具体的な決算書や製品の詳細が分からないので、あくまで妄想になりますが説明していきます。

 

新型高効率エンジン「ステラ」

 

まず最初に佃製作所の主力製品である「ステラエンジン」という自動車用小型エンジンについてです。

 

作中ではエンジン開発時の回想が入ります。その中で本来の目標出力よりも大幅に優れた効率のエンジンが出来上がりました。それが「ステラエンジン」です。

その出力テストのシーンで阿部寛演じる佃航平が「なんじゃこりゃー!」と驚くシーンがありましたので、その効率の良さは画期的で規格外のものだったのでしょう。

 

で、このエンジンのおかげで佃製作所は何とか利益をあげることができていました。このエンジンは売上の3割をも占めるというナレーションもありましたので、如何にこのステラエンジンが画期的で売上に貢献していたかは分かると思います。

(しかしこのステラエンジンもナカシマ工業の陰謀で危うく特許を奪われそうになります。そのあたりは実際にご覧になって下さい。)

 

 

じゃぁこのエンジンがあるから佃製作所は投資対象になるか?と言われれば「NO」です。

 

 

なぜなら私が投資しようと思うのは「消費者独占型企業」だけだからです。

 

ステラエンジンが売れているのは「現時点で最高の効率を持ったエンジン」だからです。

もし競合他社が「ステラエンジンよりも高効率のエンジン」を開発してしまったら、たちまち佃製作所の利益は吹き飛んでしまいます。

 

 

これはコモディティ企業の特徴の一つである

「消費者が製品を選ぶ基準が”価格”や”性能”しかない」

というものに当てはまります。

 

 

 

また、そうならない為には常に「技術開発」に多額の投資をしなければならずステラエンジンが稼いできた利益も大半は株主に還元されることは無く技術開発に使われます。

 

こちらもコモディティ企業の特徴の一つで

「売上を上げるために多額の追加投資をし続けなければならない」

というものに合致します。

 

ロケットの水素エンジン用バルブ

 

ロケット

佃製作所が開発した水素エンジン用バルブは投資対象になるか

 

次に取り上げるのが佃製作所が特許権を持っている「水素エンジン用バルブ」です。

こちらはロケット打ち上げを計画していた超大企業「帝国重工」が自社で開発するよりも早く佃製作所が特許を取得していました。

 

その為帝国重工は紆余曲折の後佃製作所に部品供給を依頼することになり、ステラエンジンの訴訟問題で財務危機に陥っていた佃製作所は九死に一生を得ることができました。

 

こちらの「水素エンジン用バルブ」も超画期的な新技術のようで、帝国重工がその後に再開発した「水素エンジン用バルブ」を大幅に上回る性能を見せつけて帝国重工の社長を納得させました。

 

 

ではこちらの水素エンジン用バルブは投資をする理由になりうるのでしょうか?

 

 

答えはこちらも「NO」です。

 

 

この水素エンジン用バルブもステラエンジンと同様に消費者(この例では帝国重工)が選ぶ基準が「性能」のみとなっています。

今現在では他社が開発できていないだけで今後佃製作所の作った水素エンジン用バルブの性能を上回る物が開発された時に帝国重工は迷うことなく佃製作所を切り捨てるでしょう。

(現に一番最後のシーンでは佐山製作所の椎名社長が佃製作所のバルブを上回るバルブを作ったぞ!と勝ち誇った顔をするシーンがあります。)

 

そうなれば佃製作所は一転して再び経営危機に陥ります。

 

それに取引先が帝国重工だけに依存しているというのも相当に大きなリスクです。

もし帝国重工の経営が傾き「ロケット開発」自体が中止になればバルブ自体必要無くなりますからね(笑)

 

人工心臓弁ガウディ

最後に登場するのが「人工心臓弁ガウディ」です。

こちらは心臓弁膜症(心臓の中にある弁が上手く作用しなくなる病気)の患者、それも小さな子供を救うために開発された人工心臓弁です。

 

通常の人工心臓弁だと子供の心臓には大きすぎる他、子供が成長するたびに大きな物に取り換えていかなければならなくなるデメリットがあります。

 

しかし「ガウディ」ならば弁の回りが織り込んだ繊維で囲われており、その繊維と心臓細胞が噛み合います。更に佃製作所の技術力により連続動作時間も大幅に長くなっています。

その結果心臓が大きくなるにつれて繊維部分が伸び縮みし再手術の回数が減らせる。という画期的な物です。

 

 

絵で描くとこんな感じです。

人工心臓弁ガウディのイメージ

人工心臓弁ガウディ

 

下手くそとか言っちゃダメですよ(笑)

この中心部分が弁になっていて外側の部分が繊維質な部分です。

 

 

 

ではこちらの人工心臓弁ガウディは投資をする理由になりうるのでしょうか?

 

 

 

 

難しいですが、こちらは「微妙」といったところでしょうか。

 

 

 

心臓弁膜症の患者数は日本で推定200万人程だそうで、需要はあると思います。

心臓血管病というと、多くの人は狭心症や心筋梗塞を思い描きます。死亡者数が多いので、それは当然なのですが、意外に『心臓弁膜症』の患者さんが多いことを覚えておいてください。推定患者数は200万人、手術を必要とする患者さんは年間約1万人といわれ、実際、それくらいの人が手術を受けています。

OMRON

しかし製品の特性上患者に1巡した後は売上は見込めず尻すぼみになる可能性があります。

 

 

 

更に繰り返し同じ事を言うようで申し訳ないのですが、このガウディも「消費者が選ぶ基準が性能と価格」だけになっています。

 

特に性能に関しては動作保証180日の物より動作保証360日の物の方が患者の負担を考えても採用される確率が高いです。もし他社がガウディにヒントを得て動作保証360日の物を開発できてしまったら即乗り換えられるでしょう。

 

 

結論

何かつらつらと佃製作所の悪口を書いたみたいになりましたが、私は佃製作所好きですよ(笑)

あのような熱血技術屋はドラマとしては見ていて面白いですし、感動もありました。

 

しかし投資家として見た場合にはバリバリの「コモディティ企業」に合致しますので、まず投資対象にはならないでしょう。

まぁ工業製品を作る会社ってコモディティ企業になりやすいですからね。仕方ないです。

 

ということで今回は少し趣向を変えて書いてみました。

また下町ロケット2とか放送されたら書いてみたいと思います。

 

 

ところで半沢直樹の続編は出ないのだろうか…楽しみにしてるんだけどな~

 

スポンサーリンク

 - 株式投資, 株式投資以外の記事 , , , ,